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夫の貯金額を聞くのが怖い。でも「財布は別」はいつまで通用するの?

2025.10.07

「財布は別々で、各々管理しよう」
結婚してすぐ、私たちはそう決めた。だって、レシートを見て「これ買ったの?」とかいいたくないし、いわれたくもないから。

でも最近、なんとなく思ってしまう。
財布は別でも、未来の責任は、たぶん“いっしょ”なんだよなって。

自己投資、って便利な言葉

 なんとなくの生活費の分担ルールはある。でも“なんとなく”でずっといけるほど、私たちの人生は単純じゃなかった。

なんせ、うちの夫は趣味が多い。アウトドア用品、カメラ、ジム、サウナ…。あと、よくわからないサブスクに月額課金している。
本人は「全部自己投資だよ〜」っていうけど、それって“自分だけ”への投資だよね?

私なんて美容費がかさんだ月は、翌月のランチ代を削って帳尻を合わせているんだけど。

同じ屋根の下で暮らしているのに、通貨単位違うんですか?

聞けないけど気になる、それが夫の貯金

正直、夫の貯金額を知らない。
聞けばいい話だけど、なんか怖くて聞けない。いや、気になっているのは確かなんだけど。

これが上司の年収だったら冗談交じりで聞けるのに、隣で寝ている人の貯金額にはふれられない。なんかもう、ふれた瞬間に“現実”という爆弾が爆発しそうで。

もし「貯金?10万円くらいかな〜」なんていわれた日には、たぶん私、家中の全通帳をひっぱり出してきてひとりで緊急会議始めると思う。

財布の中身より怖いのは、いいづらい空気

本当は「ちゃんとお金の話しようよ」って、口に出せたらいいんだけどな。

でも、お金の話って始めたら空気がピリつきそうで、なかなかいえない。

“お金の話=揉める話”って思っている人、多いと思う。私も、そのうちのひとり。
私たち夫婦って、普段は笑って会話できるのに、お金の話になると急によそよそしくなるから不思議。

でも最近、「それってどうなんだろう」ってちょっとずつ思うようになってきた。
お金って、使い道よりも使い方の価値観が違うと、じわじわ距離ができていく気がする。なんかこう、同じ方向に進んでいるフリをして、ちょっとずつズレていくあの感じ。

封筒ひとつで、現実の扉が開いた日

この前、保険会社から「保障内容のご確認」の封筒が届いた。昔、親に「入っときなさい」といわれてそのまま続けている保険だ。完璧に把握しているわけじゃないけど、「それなりに安心できる」くらいの内容ではあったはず。

いつもならスルーしていた保険のお知らせだけど、その日はなぜか、妙にドキッとしてしまった。

そういえば、彼って保険どうしてたっけ…?

そもそも何の保険に入っているの?ちゃんと保険料払えてる?

それとも保険に入らず気合いで乗り切る系?

もう全部ブラックボックス。

何事も「まあ、大丈夫っしょ」っていいながら、根拠ゼロの安心感を漂わせる夫。
ねえ、それ、“今日のラッキーカラーは青!”くらいの信頼感なんだけど?

財布は別でも、“ちょっと話せる空気”がほしい

私は今、自分の中でそっと決意している。お金の話、ちゃんと向き合ってみようって。

財布をひとつにするかどうかは、正直どうでもいい。でもこれからのことを、“いっしょに話せる関係”はちゃんと築きたい。

とりあえず、今週末は「貯金額、ヒントだけ出し合うクイズ大会」とかどうだろう。たぶん夫にはスルーされそうだけど。

それでも、ちょっとずつ始めたいな。

まずは、自分の保険とか貯金額とか、ちゃんと確認しなきゃ。

保田あかり

Webメディアの編集を経てライターへ。動画サイトやSNSから情報収集するのが趣味。マッチングアプリで出会った夫と結婚2年目。